生涯学習としての学びの機会
●日本プライマリ・ケア学会 新・家庭医療専門医研修プログラム 県北西部地域医療センター家庭医療専門研修プログラム“さくら道” ⇒
●日本地域医療学会 地域総合診療専門医専門研修プログラム 県北西部地域医療センター地域総合診療専門研修プログラム“さくら道” ⇒
日本プライマリ・ケア学会 新・家庭医療専門医研修プログラム
「県北西部地域医療センター家庭医療専門研修プログラム“さくら道”」
当センターは日本プライマリ・ケア連合学会新・家庭医療専門医研修プログラム(いわゆる専門医研修終了後の2階建てプログラム⇒詳細はこちら)として「県北西部地域医療センター家庭医療専門研修プログラム“さくら道”」を提供しています。
本プログラムは単独プログラム(総合診療専門医取得後に家庭医療専門研修プログラムに登録する場合)に対応しています(連動プログラム(総合診療専門研修プログラムに家庭医療専門研修プログラムを組み込む場合)への対応は今後検討予定です)。
より家庭医、地域医療医としての質を高めたい方に最適なプログラムです。
▶プログラムの理念
キーワードは「繋ぐ!」、これが私たちの提供するプログラムのコアな理念です。
岐阜県郡上郡白鳥町(現:郡上市)出身の国鉄バス名金急行線の車掌・佐藤良二さんは、岐阜県荘川村(現高山市)にある御母衣ダム建設によって水没する集落の象徴だった桜の木(荘川桜)がダムの畔に移植され、見事に開花したことに感動し、「太平洋と日本海を桜で繋ごう」と1967年から名古屋市から金沢市までの名金急行線の沿線に桜の苗木を植え始め、1977年に47歳で亡くなるまでに約2,000本の桜を植えられました。この出来事「さくら道」のごとく、まさにこのさくら道(国道156号線)に沿った地域で地域医療を展開する県北西部地域医療センターは、自らのセンターが地域と地域を繋ぎ、そこにある医療機関を繋ぐネットワークによって目の前の人の、目の前の家族の、目の前の地域のQOLを支えることを目的として活動しており、この「繋ぐ」というキーワードをプログラムのコアな理念としています。
具体的には、「小児期から終末期までを繋ぐ」「医療と生活の場を繋ぐ」「保健・医療・福祉を繋ぐ」「地域住民と行政、医療者を繋ぐ」「多くの職種を繋ぐ」「総合診療と臓器専門医療を繋ぐ」「初期研修とその後の医師人生を繋ぐ」そして、こうしたつながれたネットワークによって「人と人を、地域と地域を、そしてそこに生活する人と家族と地域を繋ぐ」ことに重きを置くプログラムです。
▶プログラムの研修目標
その目指す医師像は私たちの提唱する地域医療の特徴を示すABC in Community Based/Oriented Medicine(当法人について→地域医療について参照)に準じて地域医療・へき地医療に取り組む医師であり、プログラム終了後には地域を基盤とした地域医療総合専門医として、独り立ちして地域を背景に持った診療所ないしは小病院運営ができることを目標としています。
▶プログラムを展開する地域背景や特徴
当センターは岐阜県北西部の地域の地域医療特にへき地医療を担う組織です。郡上市、白川村、高山市荘川町がその対象とするエリアであり、その中に存在する6つの国保診療所と、1つの出張診療、更には1つの歯科診療所と1つの介護老人保健施設、そしてこれらの基幹病院から成っています。いずれも岐阜県の山間地域であり、太平洋へ流れる長良川、日本海へ流れる庄川の源流地域であり緑豊かで自然いっぱいの地域です。こうした背景のもと、都市部医療とは異なり、岐阜県の北西部地域に丸ごと関わり、住民の方々の日常に寄り添いながらの地域医療・へき地医療に取り組むことが可能であるとともに、公立医療機関であることから行政との連携も学ぶことができます。一方、少子高齢化人口減少を日本の中でも先取りしている地域であり、そういった意味での最先端地域でどのような地域医療を展開すべきか、まさに日本の将来の地域医療を担う学習ができる地域です。
▶プログラムの特徴
研修を通して内科あるいは小児科疾患患者の診療を幅広く経験することと、救急症例への適切な対応能力を基盤として、複数の健康問題を持つ人や臓器に限定しない高齢者ケアなどと言ったあらゆる健康問題に対応できる能力を身に着けるための入院・外来診療を研修し、更に施設内にとどまらない外来・訪問診療、あるいは地域包括ケアに取り組むことができるよう丁寧に段階を踏んでいく研修です。家庭医療専門研修Ⅱでは、外来病棟診療を主としながらも、自分の受け持つ患者やその家族を中心に、健診、内視鏡やエコーと言った検査、リハビリテーション、訪問診療、デイケアなどの保健福祉部門とのかかわりも意識しながら研修できる環境を提供するとともに、皮膚科のパートタイム研修も選択できるようにします。家庭医療専門研修Ⅰは外来・訪問診療を主としながらも、包括的な保健計画に基づいた住民と一体となったヘルスプロモーション、地域を基盤とした研究、行政との一体的な取り組みなどを研修します。
全体を通じて、家庭医・総合診療医としての、総合診療のスキル、検査のスキル(上下部消化器内視鏡、各種超音波検査など)、入院管理のスキル、在宅ケアのスキル、学校医・産業医としてのスキルなどが習得できるとともに、地域を基盤とした研究の学会発表や論文発表、地域での高校生→医学生→研修医という連携性を持った教育にも携わる、幅広い医療人を養成できるプログラムとなっています。
▶プログラム責任者
伊左次悟(県北西部地域医療センター国保白鳥病院総合診療科部長)
日本地域医療学会 地域総合診療専門医専門研修プログラム
「県北西部地域医療センター地域総合診療専門研修プログラム“さくら道”」
当センターは日本地域医療学会tiikisougou専門医専門研修プログラム(いわゆる専門医研修終了後の2階建てプログラム⇒詳細はこちら)として「県北西部地域医療センター地域総合診療専門研修プログラム“さくら道””」を提供しています。
私たちの展開する「地域を基盤とし、地域自体やそこに生活する人に目を向け、限られた資源を最大限に活用し、住民・行政・医療人三位一体となって総合的に考え実践する医療」を学び、実践できるプログラムです。
▶プログラム責任者
伊左次悟(県北西部地域医療センター国保白鳥病院総合診療科部長)
岐阜FCGPセミナー
総合診療を学び議論する場として2019年より開始したセミナーです。“FCGP”とはFamily medicine, Community medicine, General medicine and Primary careの頭文字をつないだものです。単に総合診療に携わる人あるいは目指す人だけではなくその応援団にとっても役立つセミナーになってほしいとの思いも込めてFan Club for General Practitionersももじっています。本セミナーが総合診療を実践する人にとっても、目指す人にとっても、一般住民の方々にとっても、より身近なものとなり、発展していくことに少しでも寄与することができればと思っています。
◎開催時期:毎年5月ないしは6月に開催予定。
◎対象者 :岐阜県内初期研修医、県内研修医療機関指導医、地域医療研修指導医、日本プライマリケア連合学会中部ブロック岐阜県支部会員、公益社団法人地域医療振興協会岐阜県支部会員、医療系学生、その他本内容に興味のある方
※新型コロナウイルス感染症に伴い2020年~2022年と開催中止中です。2023年は開催が決定いたしましたら案内させていただきます。
岐阜プライマリ・ケア・地域医療研究ネットワーク GP-COMERnet
プライマリ・ケア領域あるいは地域医療領域における研究手法を学びそれをお互いに支援しながら実践することにより、地域医療従事者の研究活動を活発化させ、地域医療の質の向上と発展に寄与することを目的としたネットワークで、2001年より開始しています。今までいくつかのプロダクツも生み出しています。
GP-COMERnetはGifu Primary Care and Community Medicine Research networkの略であるとともに、「総合診療(GP:General practitioner)に来る人あるいは有望な人(comer)のネットワーク」という意味も込めています。
◎事業内容
・地域医療における研究手法を学ぶための学習会
・研究のプロトコール作りとその実践
・その他本ネットワークの目的達成に必要な事項
◎対象者
・本会の目的に賛同する保健・医療・福祉・介護従事者
◎全体会議
毎年6月ないしは7月に県内自治医大卒業生赴任地を持ち回りで開催