初期研修医の方の学びの機会
臨床研修指定病院協力施設として地域医療研修
当センターは臨床研修指定病院※協力施設として地域医療研修を提供しています。その特徴、内容は以下のようになります。
・一般外来研修を週3~5コマ(1コマ=0.5日)行います。
・在宅医療、訪問診療を週2~3日行います。
・入院診療では地域包括ケア病床で患者を受け持ち、ポストアキュート、サブアキュート、リハビリ、退院調整、退院後の生活とそれを支える地域の資源まで関わります。
・センター内の基幹病院、診療所群、地域内すべてを研修のフィールドとします。
※協力させていただいている臨床研修指定病院(研修管理病院)は岐阜大学医学部付属病院、岐阜県総合医療センター、岐阜市民病院、中濃厚生病院、松波総合病院となります。
▶地域医療研修の一般目標(GIO)
地域と地域を繋ぎ、そこにある医療機関と地域の様々な資源を繋ぎ、更には地域の枠組みを超えて繋がれた医療機関同士のネットワークによって目の前の人の、目の前の家族の、目の前の地域のQOLを支えることを重視し、この「繋ぐ」をキーワードとしながら
◎地域を基盤として健康問題を解決していくために必要とされる診療技術を理解する。
◎保健・医療・福祉の連携の重要性と地域住民に対するその役割について学ぶ。
▶地域医療研修の個別行動目標(SBOs)
◎知識
・今回の地域医療研修終了時までに当センターが対象としている地域の特徴を列挙する。
・今回の地域医療研修終了時までに親元研修病院と地域医療機関での外来患者・入院患者の違いを列挙する。
・今回の地域医療研修終了までに保健医療福祉の連携にかかわる資源を列挙する。
・可能であれば今回の地域医療研修終了までに保健医療福祉の連携のもとで支援を受けている住民を少なくとも1例(もしくは1家庭)提示する。
◎態度
・今回の地域医療研修終了時までに、地域を念頭に置いた患者のマネージメントが重要であるとランクをつける。
・今回の地域医療研修終了時までに、自身の働く立ち位置を明らかにし、それが自身の研修にどう影響するかに関して同僚や指導医と議論する。
◎技能
・今回の地域医療研修終了時までに、患者あるいは住民と医療だけではなく保健福祉を意識したインタビューを実演する。
・指導医の後方支援のもとで外来診療、訪問診療を独り立ちしてできることを提示できる。
▶地域医療研修の方略(LS)
・地域、施設、多職種、様々な場と役割を経験
・担当患者を決め、在宅・病棟・退院等のカンファレンスに参加、患者の生活の場まで関与
・研修医個人の研修目標に応じて地域医療における選択コース提供可
・研修医の到達段階別に応じた一般外来研修
▶地域医療研修の評価
・日々の振り返りと指導医からの形成的評価
・多職種からの口頭フィードバック、360度評価
・各種カンファレンスでの参加、発言に対する形成的評価
・一般外来研修においてはMini-CEXや口頭での形成的評価
・研修のまとめの発表と、それに対する形成的評価、総括評価
・行動目標にそった研修全体の振り返り、それに対する形成的評価、総括評価
▶その他
◎プログラム責任者:
伊左次悟(県北西部地域医療センター国保白鳥病院総合診療科部長)
◎受け入れ:年中可能、同時には2名まで
◎研修期間:4週間まで対応
岐阜県社会医学系専門医研修プログラム実践現場医療機関としての研修
当センターは岐阜県社会医学系専門医研修プログラム実践現場医療機関としての研修を提供しています。
・在宅医療やへき地医療など、行政から見た医療ニーズを把握するための研修を行います。
・岐阜県が直面する医療格差の現状と課題を理解し、それを是正するための施策立案過程や実際の取り組みについて学習します。
・郡上市の健康福祉関連計画に関する研修も受けることができます。
◎プログラム責任者:
後藤忠雄(県北西部地域医療センター国保白鳥病院センター長兼院長)