地域医療について
私たちの考える地域医療とは…
地域医療が地域で行う医療(Medicine in Community)であれば、すべての医療は地域で行われており、地域医療が何たるかを語ることは困難です。。私たちの考える地域医療は、「医療機関に来る人も来ない人も対象」として、「その地域のユニークさを重視」して、「住民・行政・医療人三位一体」で展開する地域基盤型(Community Based Medicine)あるいは地域志向型総合医療(Community Oriented Medicine)を意味しています。
また、ここで言う総合医療とは、総合的に考え実践する医療、つまり「身体の部分部分を切り取らない」「その時々を生活から切り取らない」「その時々を人生から切り取らない」=「切り取らない医療」を意味しています。
私たちの考える地域医療の特徴とは…
「ABC in Community Based/Oriented Medicine」
私たちの考える地域医療の特徴を具体的に示すと、以下のABC…に整理できます。私たちはこうしたことが実践できる医師でありたいと思っていますし、私たちの組織はこうしたことが実践できる組織でありたいと思っています。また、私たちとともに学ぶ学習者にも、こうした考え方や行動価値観を持っていただけるような学びを提供したいと考えています。
All residents and all community:
我々の施設に来る人も来ない人も含めて全ての地域住民、そして地域全てを対象に、
Borderless:
そこにあるあらゆる問題に境界なく(解決できないにしても)必ず対応し、
Comprehensive:
医療面だけではなく保健・福祉・生活面など包括的に関わりながら、
Do the right things right:
正しいことを正しく実践し、
Evidence based medicine and public health:
そのために根拠に基づく医療・保健・福祉の手法を身に着け、
Focus on the person, family and community:
まさに目の前のその人、その家族、その地域に焦点を当てて、
Global thinking:
グローバルな考え方を持ちながら、
Health promotion:
ヘルスプロモーションを展開し、
Integrate:
結果これらを通して起きていることを、目の前に存在する人として、目の前に存在する
家族として、目の前に存在する地域として統合することができ、
Join together:
そしてこれらの活動を、医療人・住民・行政が様々な形で相互参加するつまりコミュニ
ティーを基盤として行う