県北西部地域医療センター 地域医療後期研修プログラム

県北西部地域医療センター地域医療後期研修プログラム"さくら道"

  私共の県北西部地域医療センターは日本プライマリ・ケア連合学会認定後期研修プログラム(Ver2.0)を提供しています(公益社団法人全国国民健康保険診療施設協議会、社団法人全国自治体病院協議会認定地域包括医療・ケア認定施設でもあります)。

【プログラムの理念】

「目の前の人の、目の前の地域のQOLを支えること」これが我々のセンターの目的、 その行動価値観(プログラム理念)は「繋ぐ!」


 岐阜県郡上郡白鳥町(現:郡上市)出身の国鉄バス名金急行線の車掌・佐藤良二さんは名古屋市から金沢市までの、岐阜県荘川村(現高山市)にある御母衣ダム建設によって水没する集落の象徴だった桜の木(荘川桜)がダムの畔に移植され、見事に開花したことに感動し、「太平洋と日本海を桜で繋ごう」と1967年から名金急行線の沿線に桜の苗木を植え始め、1977年に47歳で亡くなるまでに約2,000本の桜を植えました。この出来事「さくら道」のごとく、まさにこのさくら道(国道156号線)に沿った地域で地域医療を展開する県北西部地域医療センターは、自らのセンターが地域と地域を繋ぎ、そこにある医療機関を繋ぐネットワークによって目の前の人の、目の前の地域のQOLを支えることを目的として活動しており、この「繋ぐ」というキーワードをプログラムのコアな理念としています。
 具体的には、
「小児期から終末期までを繋ぐ」  「医療と生活の場を繋ぐ」  「保健・医療・福祉を繋ぐ」
「地域住民と行政、医療者を繋ぐ」  「多くの職種を繋ぐ」  「総合診療と臓器専門医療を繋ぐ」
「初期研修とその後の医師人生を繋ぐ」 そして、こうしたつながれたネットワークによって
「人と人を、地域と地域を、そしてそこに生活する人と家族と地域を繋ぐ」
ことに重きを置くプログラムです。

【研修目標】

 その目指す医師像は以下の私たちの提唱する地域医療の特徴を示すABC in Communityに準じて地域医療・へき地医療に取り組む医師であり、プログラム終了後には地域を基盤とした地域医療総合専門医として、独り立ちして地域を背景に持った診療所ないしは小病院運営ができることを目標としています。

− ABC in Community −

All residents and all community:我々の施設に来る人も来ない人も含めて全ての地域住民、そして地域全てを対象に、
Borderless:そこにあるあらゆる問題に境界なく(解決できないにしても)必ず対応し、
Comprehensive:医療面だけではなく保健・福祉・生活面など包括的に関わりながら、
Do the right things right:正しいことを正しく実践し、
Evidence based medicine and public health:そのために根拠に基づく医療・保健・福祉の手法を身に着け、
Focus on the person, family and community:まさに目の前のその人、その家族、その地域に焦点を当てて、
Global thinking:グローバルな考え方の下で、
Health promotion:ヘルスプロモーションを展開し、
Integrate:結果これらを通して起きていることを、目の前に存在する人として、目の前に存在する家族として、目の前に存在する地域として統合することができ、
Join together:そしてこれらの活動を、医療人・住民・行政が様々な形で相互参加するつまりコミュニティーを基盤として行う

【こうした研修目標を達成するために】

 県北西部地域医療センターは岐阜県北西部の地域の地域医療特にへき地医療を担う仕組みで、郡上市、白川村、高山市荘川町がその対象とするエリアであり、その中に存在する国保和良診療所、国保小那比診療所、国保石徹白診療所、国保荘川診療所、国保平瀬診療所、国保白川診療所の6つの国保診療所と、小川出張診療の1つの出張診療、更には和良歯科診療所の1つの歯科診療所と和良介護老人保健施設の1つの介護老人保健施設、そしてこれらの基幹病院である国保白鳥病院から成っています。いずれも岐阜県の山間地域であり、太平洋へ流れる長良川、日本海へ流れる庄川の源流地域であり緑豊かで自然いっぱいの地域です。こうしたなかで、都市部医療とは異なり、岐阜県の北西部地域に丸ごと関わり、住民の方々の日常に寄り添いながらの地域医療・へき地医療に取り組むことが可能であるとともに、公立医療機関であることから行政との連携も学ぶことができます。一方、少子高齢化人口減少を日本の中でも先取りしている地域であり、そういった意味での最先端地域でどのような地域医療を展開すべきか、まさに日本の将来の地域医療を担う学習ができる地域でもあります。

プログラムの概要

モデルとなるローテーション例

1年目 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
総診U 内科 内科 内科 内科 内科 内科 小児科 小児科 小児科 救急 救急
2年目 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
救急 救急 総診U 総診U 総診U 総診U 総診U 総診U 総診U 総診U 総診U 総診U
3年目 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
総診T 総診T 総診T 総診T 総診T 総診T 総診T 総診T 総診T 総診T 総診T 総診T

※領域別研修(内科・小児科・救急)は原則岐阜大学ないしは県総合医療センターを選択
岐阜大学選択の場合は内科6ヶ月、小児科3か月、救急4か月の予定
県総合医療センター選択の場合は内科6ヶ月、小児科3か月、救急3か月の予定
総合診療研修Uは県北西部地域医療センター国保白鳥病院で11か月の予定(週1日の兼任研修を含む)
総合診療研修Tは県北西部地域医療センター国保白鳥病院12か月または県北西部地域医療センター国保和良診療所12か月または県北西部地域医療センター国保和良診療所6ヶ月+同センター国保白川診療所・国保平瀬診療所6ヶ月の予定

【その他】

プログラム責任者: 後藤忠雄(県北西部地域医療センター長兼同センター国保白鳥病院長)
専攻医定員: 1年あたり2名
プログラム終了後: 地域での診療所勤務をバックアップ